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2012年01月13日

シンデレラ裁判B(脚本原稿)※長文注意

2011年12月1日、山田優樹さんの主催のドラマライブ2011セカンドに参加した際の若造作品「シンデレラ裁判」を元に、有限会社アイ・ステーション新年会エム・エラ・エラの余興に出演するために書きなおした脚本原稿です。

 ◆元原稿⇒シンデレラ裁判(脚本)~長文注意

▲リライトのポイント
・登場人物が3人で、ほぼ平等のセリフ量にしたい
・朗読じゃなく、寸劇にしたい
・会場のレイアウトのイメージはスペース狭し
・裁判長の衣装はしんどそう
・あまりにも検事側に偏り過ぎのストーリー修正

▲出てきたアイディア
・弁護人追加(逆に検事側に加担ですけど~)
・これまでナレーターが語っていたシンデレラ本編(童話)の思い出しストーリーを弁護人が担当
・新年会参加者の一体感も加味~全ての方を陪審員に
・判決は裁判長ではなく、陪審員の拍手による

 当日はこんな感じ
シンデレラ裁判B(脚本原稿)※長文注意
 手前(検事)、左金髪(シンデレラ)、右奥(弁護人:若造)
 ◆携帯投稿⇒若造の出し物〜シンデレラ裁判


シンデレラ裁判B
作:和家若造


●検事「エム」 安和朝彦さん
●シンデレラ「エラ」 宮城浩さん
●弁護人「エロ」 和家若造
●陪審員 本日お集まりの皆さん



<ナレーター>
陪審員の皆さんにご連絡申しあげます。
まもなくアイステ法廷レラ001裁判:通称シンデレラ裁判を執り行います。
陪審員の皆様は所定の場所にお集まりください。
陪審員の皆様は、弁護人・検事双方の質問が終了した際に判決へのご協力をお願いいたします。


<弁護人>
(大きな声で!手を上げて)裁判長! 弁護人側の質問の許可を願います。
シンデレラさん、今日お集まりの陪審員の皆さんにあなたの無罪を証明しましょう。
被告人、あなたのお名前はなんですか?

<シンデレラ>
シンデレラ。ミセス・シンデレラです。

<弁護人>
あなたの配偶者はどなたですか?

<シンデレラ>
はい、王子様です

<弁護人>
素敵な方ですよね。あなたとその王子様は結婚されてどれくらいですか?

<シンデレラ>
ちょうど3年になります。

<弁護人>
それでは、あなたは結婚されるまで、どなたと住んでいましたか?

<シンデレラ>
お母さまと、二人のお姉さまと住んでいました。

<弁護人>
その時、毎日どんなことをされていましたか?

<シンデレラ>
掃除・洗濯・料理・買い物・裁縫・園芸・大工仕事などをさせてもらっていました。

<弁護人>
その仕事はつらかったですか?

<シンデレラ>
いいえ、とっても勉強になりましたのでつらくはありませんでした。
いい花嫁修業ができたと思っています。

<弁護人>
そして素敵な花嫁になったんですね。
あなたは結婚前自由になるお金はありましたか?

<シンデレラ>
いいえ、持っていませんでした。

<弁護人>
陪審員の皆さん、被告シンデレラは献身的な労働を毎日していました。しかも無報酬です。神様はそんな被告を見て、王子様とめぐり合わせたのかもしれません。
自由に使えるお金がなかった被告シンデレラ、あなたは王子様と出会った舞踏会に参加するための服装や、お城までの交通費はどうしましたか?

<シンデレラ>
魔法使いさんがドレスや靴や、きれいなアクセサリーを出してくれました。
それから、カボチャを馬車にして、ネズミを白馬にしてくれました

<弁護人>
「魔法使い」…素敵なお話ですね~メルヘンですね。
その後、あなたは舞踏会で、王子様とダンスを踊った後に急いで帰っていますね。
それはなぜですか?

<シンデレラ>
はい、12時なると魔法がとけるからです。

<弁護人>
律儀に約束を守る、しっかりとした方なんですね。
走って帰る時、また王子様に会えると思いましたか?

<シンデレラ>
いえ、そんなこと考える余裕などありませんでした。
魔法がとけてしまうのが怖くて、ただ夢中で走りました。

<弁護人>
それでガラスの靴を落としてしまったんですね。
王子様が靴の持ち主を探しているって知ってどう思いましたか?

<シンデレラ>
私は毎日お掃除をしてましたので、探されてるってことは知りませんでした。ただ…

<弁護人>
ただなんですか?

<シンデレラ>
王子様の家来の方に言われて靴を履いた時、ピッタリ入ったのでびっくりしました。

<弁護人>
王子様と再会できてどう思いましたか?

<シンデレラ>
とってもうれしかったです。
夢を見ているのかと思いました。

<弁護人>
よかったですね。あなたは王子様を愛していましたか?

<シンデレラ>
はい。

<弁護人>
素敵ですね。結婚3年たった今でも、あなたは王子様を愛していますか?

<シンデレラ>
はい。もちろん愛しています。

<弁護人>
まさにシンデレラストーリーですね。
裁判長!幸せいっぱいの被告人への質門を終わります。


<検事>
(大きな声で!手を上げて)裁判長!検察側の質門の許可を願います。

<検事>
(ゆっくりと)被告人、あなたのお名前はなんですか?

<シンデレラ>
シンデレラ。ミセス・シンデレラです。

<検事>
それは本名ですか?

<シンデレラ>
もちろんそうです。

<検事>
陪審員の皆さん、被告はウソをついています。ここに一筆の戸籍謄本があります。
名前の欄には「エラ」と書かれています。この「エラ」というのは、誰の名前ですか?

<シンデレラ>
(間)…私の、私の本名です。

<検事>
そうです。これはあなたの戸籍謄本です。あなたの本名は「エラ」ですね。
「シンデレラ」は、あなたの継母がつけたニックネームですよね。あなたの本名の「エラ」の前に「灰かぶり」という意味の「シンディー」という言葉をつけ、悪意をもって「シンデレラ」と呼んでいたんじゃないですか?
継母がその悪意を持ってつけたあだ名を、あなたは、なぜわざわざ、今もなお使っているのですか?

<シンデレラ>
それは…(間)、それは「シンデレラ」はお母様から頂いた大切な名前だからです。

<検事>
あなたは将来入ってくるであろう、ディズニー映画の版権料や、グリム童話集の印税。シンデレラエキスプレスのJR広告収入、韓流ドラマの「シンデレラのお姉さん」の監修料、世界各国のシンデレラ城の家賃収入などの莫大の収入を見越して、本名のエラではなく、さげすまれた呼ばれ方の「シンデレラ」、バカにされた呼ばれ方の「シンデレラ」を名乗り続けているのではないですか?

<シンデレラ>
いいえ違います。新しいお母様ができて、初めて頂いたものなので、私自身の本当の名前として大切に使わさせてもらっているんです。

<検事>
それでは、被告人エラさん、あなたは3年前のその日、何をしていましたか?

<シンデレラ>
はい、お城の舞踏会に参加させてもらっていました

<検事>
あなたは3年前のその日の、午後11時半頃、何をされていましたか?

<シンデレラ>
はい、舞踏会で王子様とダンスを踊らさせていただいておりました。

<検事>
あなたは、それまで意地の悪い継母と、その連れ子の意地の悪い二人の姉たちにたくさんの仕事をいいつけられていましたね。それは毎日でしたか?

<シンデレラ>
あのう…お母様とお姉さまたちは素敵な方々です。意地は悪くありません。
仕事は朝早くから夜遅くまで、毎日おうせつかっておりました。

<検事>
あなたは3年前のあの舞踏会で素晴らしいダンスを披露したと、完璧なステップを踏んでいたと舞踏会に参加した多くの人たちが証言しています。
毎日、忙しく働いているあなたは、いつダンスの練習をする時間があったのですか?

<シンデレラ>
いいえ、練習をしたことはありません。

<検事>
陪審員の皆さん、被告はウソをついています。
駅前のシャルウーダンス教室から出てくるあなたの姿を見たという人の証言を得ています。あなたはあたかも忙しく仕事をするふりをして、裏ではダンスを習っていたんじゃないんですか?

<シンデレラ>
違います。あれは、教室に通うお姉さまたちの衣装と着替えを届けていたんです。ダンスは…、ダンスは王子様が優しくリードしてくれたから踊れたんです。

<検事>
それでは、同じ日の午後11時59分、あなたは何をしていましたか?

<シンデレラ>
急いで、舞踏会の会場を抜けだそうとしていました。

<検事>
それはなぜですか?

<シンデレラ>
12時なると魔法がとけるからです。

<検事>
魔法がとけるとどうなるんですか?

<シンデレラ>
馬車はカボチャに、それを引く白馬は6匹のハツカネズミに戻ります。

<検事>
あなたが着ていた、きれいなドレスはどうなりますか?

<シンデレラ>
元の灰だらけのいつもの洋服に戻ります。

<検事>
実際に12時になるとどうなりましたか?

<シンデレラ>
はい、魔法がとけて、元に戻りました。

<検事>
それは本当ですか?

<シンデレラ>
はい本当です。

<検事>
そのことを証明してくれる人はいますか?

<シンデレラ>
いいえ、舞踏会の会場を出て、誰にも見られないようにかくれましたので、誰も見ていなかったと思います。

<検事>
その後、あなたは遠い自宅までどうやって帰りましたか?

<シンデレラ>
歩いて帰りました。

<検事>
なるほど、歩いて帰ったんですね。
それでは、あなたは舞踏会で王子さまとダンスを踊っている時、どんな気持ちでしたか?

<シンデレラ>
とっても楽しくて、ずっとこのままでいたらどんなに嬉しいだろうと思いました。

<検事>
その時、王子様と「結婚したい」と思いましたか?

<シンデレラ>
いいえ、恐れ多くてそんなことは思いませんでした。

<検事>
陪審員の皆さん、被告はウソをついています。
あなたは王子様と結婚するために、王子さまを誘惑しようと、ドレスの胸の部分を必要以上に露出させていましたね。

<シンデレラ>
いいえ、そんなことはありません。

<検事>
あなたは王子様と結婚するために、王子さまを誘惑しようと、必要以上に体を密着させてダンスを踊っていましたね。

<シンデレラ>
いいえ、そんなことはありません。

<検事>
(ガラスの靴を掲げて)ここに「ガラスの靴」があります。
これは誰のガラスの靴ですか?

<シンデレラ>
私の靴です。

<検事>
あなたは、この「ガラスの靴」を舞踏会の会場に忘れていますね。

<シンデレラ>
はい、階段に引っかかって脱げてしまいました。

<検事>
あなたは、あなたの毒牙にかかった王子さまが、その後、あなたを探し始めると知っていて、わざとガラスの靴を落としていったんじゃないんですか?

<シンデレラ>
いいえ違います。偶然引っかかりました。

<検事>
あなたは全く手がかりがないと探さないということを知っていましたね。あなたは王子様の探す気を起こさせるために、わざとガラスの靴を忘れていった。そうでしょう?

<シンデレラ>
いいえ違います。時間が迫っていたので拾えなかったんです。

<検事>
あなたは、先ほど、「舞踏会の後、自宅まで歩いて帰った」と証言しましたね。
あなたは、自宅まで何時間も裸足で歩いて帰ることになると知っていながら、将来のお妃の地位を得るためにわざとガラスの靴を忘れていったのではないですか?

<シンデレラ>
いいえ違います。魔法がとけてしまうのが怖かったので、靴が脱げたのを拾わずに走りました。

<検事>
陪審員の皆さん、被告人はウソを言っています。
目撃者がいないことをいいことに、「12時丁度になったら魔法がとけた」と被告人は先ほど証言しました。
(ちょっと間)しかし、このガラスの靴は魔法がとけずにそのままです。
(ちょっと間)もし彼女が言っていることが本当なら、このきれいなガラスの靴も12時になった段階で、以前の汚い靴に戻っているはずです。
魔法がとけていない、つまり元の汚い靴に戻っていないのは、このガラスの靴が、わざと忘れて王子さまに拾わせるために彼女が計画的に準備したものだからなのです。

<シンデレラ>
ヘン、ヘン(声にならない泣き声)

<弁護人>
裁判長、誘導尋問だ!
陪審員の皆さん、被告人は無罪です。

<検事>
陪審員の皆さん、被告は有罪です。

<弁護人>
陪審員の皆さん、無罪と思われる方、大きな拍手をお願いします。

<検事>
陪審員の皆さん、被告は有罪です。
被告人レラ、通称シンデレラを氏名詐称及び、計画的結婚詐欺罪で有罪だと思われる方は大きな拍手をお願いします。

(※検事側の拍手が大きかった場合)
<シンデレラ>
私は、私はやっていません。信じてくださ~い。(叫ぶ)
でもこの裁判の内容で映画を作ってがっぽり儲けさせていただきます。

(※弁護側の拍手が大きかった場合)
<シンデレラ>
私の無実が証明されました。
この裁判の内容で映画を作ってがっぽり儲けさせていただきます。

<3人>
これにて閉廷。



シンデレラ裁判B(脚本原稿)※長文注意
 シンデレラを救うために熱弁中の弁護人

小道具① エラの戸籍謄本
小道具② ガラスの靴 ⇒ガラスの靴完成〜演劇小道具



シンデレラ裁判B(脚本原稿)※長文注意
 ドラマ脚本⇒インデックス

 若造学歴(マナブレーキ)⇒WMCXXX ドラマ脚本講座



   シンデレラ裁判B(脚本原稿)※長文注意  なかなか楽しく出来ました~~弁護人は密かにシンデレラに恋するっている設定で書きました(ぺこり)。

ワケイエロー参上!イエローラインは気になるンジャー


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